北海道には、さまざまな生きものがいます。
その中でも、ちょっと変わっていて不思議なのが「まりも」です。
川や湖の石に、苔や藻がついているのを見たことはありませんか?
まりもは、そうした「藻(も)」の仲間です。
漢字では「毬藻(まりも)」と書きます。
名前の通り、毬(まり)のように丸い形をしているのが特徴です。
北海道では、**阿寒湖**で見ることができる
特別天然記念物のひとつとして知られています。
目次
まりも、なんであんな形?
でも、ふと疑問に思いませんか?
どうして、あんなにきれいな丸い形をしているのでしょう。
正直に言うと、
まりもって湖の底でのんびりしている
かわいい緑の生きものだと思っていました。
ただ、じっとしているだけの存在だと。
でも、調べてみると全然ちがいました。
北海道まりもはなぜ丸い?動き続ける理由とは
実は、まりもは、常に回転し続けているそうです。
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阿寒湖の絶妙な風と波に揉まれて、ゴロゴロ転がる。
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転がらないと、光が当たらない部分が枯れちゃう。
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だから、まんべんなく日光を浴びるために、自分を磨き続ける(物理)。
これ、意外とハードな世界じゃないですか?
のんびり見えて、実は努力型だったんですね。
なんだか「止まらないこと」が大事な世界みたいです。
しかも、大きくなりすぎると中が空洞になって、自分の重みでパカッと割れることもあるそうです。
割れても、その欠片からまた新しいまりもが育っていく……。
挫折しても立ち上がる、まさにスポ根ストーリーのようなんですって
まりもは生き物?浮くことはある?
まりもは「藻(も)」の仲間です。
なので、大きく分けると植物の一種になります。
藻とは、水の中で光を使って栄養を作る植物のこと。
この働きを「光合成(こうごうせい)」といいます。
まりもも光合成をして成長します。
でも、魚のように泳いだり、
自分で水面に上がって呼吸をすることはありません。
基本的には、水の中で静かに育つ植物です。
どうして丸くなるの?
実は、まりもの正体は
細い糸のような藻が集まったものなんですって
ただ光合成するだけでは、
あの丸い形にはなりません。
丸くなるためには、いくつかの条件が必要です。
✔ 水がきれいなこと
水の中まで光が届く、透明な環境が必要です。
✔ 湖の底で転がること
ゆるやかな波でコロコロと転がることで、
全体にまんべんなく光が当たります。
もし転がらなければ、
光が当たらない部分が弱ってしまいます。
だからこそ、
自然の力で少しずつ回転することが大切なのです。

このほか、水温が10℃前後の低温であることや、
直射日光が当たらないこと、万遍なく転がりながら全体的に
光合成が行えることなど、多くの条件が必要となるそうです。
北海道の阿寒湖が有名ですが、
実はまりもの生息地は
国内や海外にも数箇所存在しています。
しかし、球体のまりもが見られるのは北海道の阿寒湖、
海外ではアイスランドの ミーヴァトン湖の2箇所のみで、
他の箇所で見られるまりもは球体でなかったり、岩や湖底に付着しているものとなります。
様々な条件が揃わなければ、イメージするような
丸い球体のまりもが作られることはなく、
さらに直径3cm程まで成長するまでには最低でも3〜4年以上と、
多くの年月が必要となるため、球体のまりもは非常に希少な生物となっているのです。、
保護区に生息する阿寒湖の天然まりも 日本では北海道の阿寒湖にのみ
巨大まりもが生息していますが、残念ながらまりはレッドリストに載る特別天然記念物であり、
制限されたエリア内で保護されてい るため、天然のまりもを直接見ることはできません。
より天然のまりもに近いものであれば、阿寒湖の「チュウルイ島」にある
「マリモ 展示観察センター」がおすすめで、
阿寒湖の湖底を再現した巨大水槽の中には、天然のまりもが生息しているんですよ。